iQは、2008年11月から2016年3月まで売られていたトヨタの小型車です。全長3メートルという軽自動車に近い大きさに、大人3人と子ども1人が座れる室内を詰め込んだ設計で知られました。登録車でありながら軽自動車より短いという成り立ちのため、中古車としての扱われ方も他の小型車とは少し違います。

このページでは、2026年7月にオートオークションで落札されたiQ、合計153台から基準に合うデータを抜粋し、世代とグレードごとに掲載しています。1か月あたりの出品が少ないため、12週分をまとめています。エンジンは1.0Lと1.3Lの2種類で、グレード名の頭に付く数字がその区別です。

売却時はもちろん、中古車購入時の参考にしていただければ幸いです。

ご覧いただく際の注意点

掲載価格はすべてオートオークションでの税込み落札価格です。買取店が提示する金額は、ここから陸送費・出品料・利益を差し引いた額、販売店の場合は落札価格に陸送費・出品料・利益を足した額になります。車種と価格帯によりますが、10〜30万円程度変わるのが一般的。落札相場を知っておくと、

提示額がどこまで落札金額に近いか

を判断する目安となります。

また基本的に相場は下がるものです。中には希少車や輸出時期の関係で、上がっていくものもありますが、基本的に古くなるにつれ、緩やかに下がっていきます。

※掲載データは2026年7月時点のものです。

年式から相場を探す

各年式でもっとも流通しているグレードの相場です。走行距離はその年式で最も多く出品されていたゾーンを中心に抜粋しています。

年式 世代 グレード 台数 中心となる
平均走行距離
平均落札価格 価格帯
最安〜最高
平成252013年 初代 100G 3 7.58.5万km 16.8万円 9.326.2万円
平成232011年 初代 100G 2 10.912.6万km 8.5万円 7.89.1万円
平成222010年 初代 100G 4 8.611万km 8.4万円 7.210.6万円
平成212009年 初代 100G 9 9.111.7万km 10.9万円 6.718.9万円
平成222010年 初代 100G レザーパッケージ 4 13.316.4万km 6.9万円 5.58.7万円
平成212009年 初代 100G レザーパッケージ 11 7.710.2万km 10.4万円 6.818.3万円
平成202008年 初代 100G レザーパッケージ 2 14.515万km 8.9万円 7.99.9万円
平成222010年 初代 130G レザーパッケージ 4 10.612.5万km 9.9万円 6.913.4万円
平成212009年 初代 130G レザーパッケージ 2 7.88.4万km 11.7万円 10.712.7万円
平成232011年 初代 130G 2 7.69.2万km 16.4万円 14.118.8万円
平成222010年 初代 130G 2 9.310.9万km 14.8万円 11.917.8万円
平成212009年 初代 100X 5 9.412.6万km 6.7万円 5.57.8万円
平成252013年 初代 100X 2シーター 3 10.611.8万km 7.5万円 6.98.7万円
平成212009年 初代 100X 2シーター 2 5.67万km 6.9万円 5.97.9万円

表の読み方

年式ごとに、出品された走行距離の中央付近値を掲載しています。たとえば平成21年式の100Gであれば、出品18台の中央値は約103,000kmでした。

グレード名の頭に付く「100」「130」は排気量です。100Gが1.0L、130Gが1.3Lを指しており、カタログの表記がそのまま排気量の区別になっています。

色や内装を変えただけの特別仕様車は、もとになったグレードにまとめました。1台ずつの行が並ぶだけで、金額の目安にならないためです。

残価率は載せていません。2016年3月に生産を終えており、いちばん新しい年式でも10年落ちになるため、その年式当時の新車価格と比べる意味が薄いからです。

また車輌の走行距離における掲載基準は、その中央値から上下20%以内の車輌に限定。中央値が50,000kmであれば40,000〜60,000kmの範囲で掲載し、できるだけ走行距離条件を揃えるようにしています。調べた総数より台数が少ないのは、掲載基準を厳選しているためで、できるだけ標準的な走行距離帯を掲載し、照合しやすくさせています。

評価点はオートオークションの外装評価です。数字が大きいほど状態が良く、開催会場によって基準は変わりますが、5〜6点なら新車に近い、4.5点はかなり小さなキズ、4点はそのままお店に展示できるくらいのレベル、3.5点は少し外装の補修が必要な状態を指しています。「修復有」は骨格部分を修復した履歴がある車輌です。

初代iQ
※2008.11〜2016.3

138台5.364.7万円

型式:KGJ10/NGJ10。KGJ10が1.0Lの3気筒、NGJ10が1.3Lの4気筒です。グレードは1.0Lが100X・100G、1.3Lが130Gという並びで、それぞれに本革シートのレザーパッケージが用意されていました。

2009年8月と2011年9月に一部改良が入っていますが、どちらも年の途中のため、前期と後期には分けず年式順に並べています。

残価率は載せていません。生産を終えてから10年が経っているためです。

今回の集計では138台が該当し、走行距離の中央値は10.2万kmでした。金額は5.3万円から64.7万円、平均14.8万円という水準にあります。

※価格は全て税込表示です

100G

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成27
2015年
1 7.77.7万km  53.153.1万円 53.1万円
平成25
2013年
3 7.58.5万km  9.326.2万円 16.8万円
平成23
2011年
2 10.912.6万km  7.89.1万円 8.5万円
平成22
2010年
4 8.611万km  7.210.6万円 8.4万円
平成21
2009年
9 9.111.7万km  6.718.9万円 10.9万円

100G レザーパッケージ

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成22
2010年
4 13.316.4万km  5.58.7万円 6.9万円
平成21
2009年
11 7.710.2万km  6.818.3万円 10.4万円
平成20
2008年
2 14.515万km  7.99.9万円 8.9万円

130G レザーパッケージ

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成27
2015年
1 14.614.6万km  10.410.4万円 10.4万円
平成26
2014年
1 12.812.8万km  39.939.9万円 39.9万円
平成25
2013年
1 10.410.4万km  17.917.9万円 17.9万円
平成24
2012年
1 6.96.9万km  27.827.8万円 27.8万円
平成23
2011年
1 12.412.4万km  33.933.9万円 33.9万円
平成22
2010年
4 10.612.5万km  6.913.4万円 9.9万円
平成21
2009年
2 7.88.4万km  10.712.7万円 11.7万円

130G

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成27
2015年
1 11.211.2万km  42.042.0万円 42.0万円
平成25
2013年
1 2.92.9万km  30.730.7万円 30.7万円
平成23
2011年
2 7.69.2万km  14.118.8万円 16.4万円
平成22
2010年
2 9.310.9万km  11.917.8万円 14.8万円
平成21
2009年
1 7.47.4万km  10.210.2万円 10.2万円

100X

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成26
2014年
1 12.612.6万km  11.911.9万円 11.9万円
平成21
2009年
5 9.412.6万km  5.57.8万円 6.7万円

100X 2シーター

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成26
2014年
1 77万km  31.131.1万円 31.1万円
平成25
2013年
3 10.611.8万km  6.98.7万円 7.5万円
平成21
2009年
2 5.67万km  5.97.9万円 6.9万円

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
130G MT 5 5.121.3万km  13.950.6万円 27.9万円
130G Xパッケージ 2 0.811万km  10.264.7万円 37.5万円
130G MTレザーパッケージ 2 21.522.5万km  8.210.0万円 9.1万円

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 平成25 130G Xパッケージ 0.8万km ブルー 4 64.7万円
上位 平成21 100G レザーパッケージ 3.3万km レッド 3.5 16.5万円
中央 平成21 130G 7.4万km ゴールド 3.5 10.2万円
下位 平成21 100X 9.4万km パール 3.5 7.8万円
最安値 平成21 100X 15.9万km シルバー 3.5 5.3万円

相場の寸評

まず押さえておきたいのは、走行距離がそのまま金額になることです。20,000〜50,000kmが14台で24.6万円、50,000〜80,000kmが31台で18.2万円、80,000〜120,000kmが51台で12.3万円、120,000km以上が41台で10.9万円。20,000〜50,000kmと120,000km以上では13.7万円、率にして56%の開きがありました。出品138台の中央値が10.2万kmですから、すでに多くの個体が下の帯に入っています。

年式のほうは、思ったほど効いていません。平成27年式が3台で35.2万円、平成26年式が3台で27.6万円、平成25年式が13台で21.6万円、平成24年式が13台で30.5万円、平成23年式が8台で15.8万円、平成22年式が30台で10.5万円、平成21年式が60台で10.8万円、平成20年式が8台で11.2万円。平成20年式から平成22年式までがほぼ横並びで、差は0.7万円しかありません。発売から間もない年式に出品が集中しており、そこは下がりきったところで止まっているためです。同じ平成21年式の中で距離だけを動かすと20,000〜50,000kmが4台で14.4万円、50,000〜80,000kmが17台で12.9万円、80,000〜120,000kmが25台で10.7万円、120,000km以上が14台で7.7万円、平成22年式でも20,000〜50,000kmが3台で17.7万円、50,000〜80,000kmが5台で11.0万円、80,000〜120,000kmが11台で9.9万円、120,000km以上が11台で8.8万円となり、こちらのほうがはっきり金額を動かします。

排気量では1.3Lが上に来ます。1.3Lの45台が平均22.4万円、1.0Lの93台が平均11.2万円で、11.2万円の差がついていました。ただしこの差をそのまま受け取ることはできません。1.3Lには新しい年式の出品が偏っているためです。

年式を揃えると、差はもっと小さくなります。平成25年式では1.3Lが6台で32.5万円、1.0Lが7台で12.2万円、平成23年式では1.3Lが5台で19.6万円、1.0Lが3台で9.5万円、平成22年式では1.3Lが14台で13.1万円、1.0Lが16台で8.1万円、平成21年式では1.3Lが6台で12.3万円、1.0Lが54台で10.7万円。比べられた4通りでの差は1.6万円から20.3万円にとどまります。全体の平均で見た差の大半は、年式の偏りが作っていたことになります。排気量で売却額が倍になると期待しない方がよいでしょう。

レザーパッケージの上乗せは、中古では残っていません。1.0Lでは100G レザーパッケージが33台で10.2万円、素の100Gが39台で12.4万円。平成22年式で比べてもレザーパッケージが8台で6.9万円、素の100Gが8台で9.4万円、平成21年式で比べてもレザーパッケージが23台で11.5万円、素の100Gが18台で11.4万円という並びでした。本革シートは新車では6万円ほどの装備でしたが、15年が経った今の相場では見分けが付かなくなっています。

いちばん下の100Xは13台で9.9万円、後席を外した100X 2シーターは8台で11.3万円でした。100Gとの差は2.5万円です。今回は落札台数が少ないので明言はできませんが、100Xの走行距離の中央値が11.1万kmと100Gの9.2万kmより深いことも効いています。2シーターは荷室が広い代わりに用途が限られるため、数字ほど不利ではないと見ておいてください。

外装の評価点は、この車ではとくに大きく出ます。評価点4点以上の45台が24.5万円、3.5点の79台が10.4万円、3点以下の14台が8.4万円。走行距離を80,000〜120,000kmに揃えても、4点以上が19台で16.2万円、3.5点が27台で10.1万円と6.0万円の違いが残りました。金額の絶対値が小さいぶん、補修に必要な費用がそのまま差し引かれる形になります。

今回の153台のうち8台が修復歴ありでした。この世代の138台は5.3万円から64.7万円まで開いています。距離が浅く程度の良い個体は上の帯に届きますが、そこに当てはまる出品はごくわずかでした。短い車体と独特の成り立ちを面白がる買い手はいるので、売り先を1社に絞らないことが金額に効いてきます。

*

修復歴があるといくら下がるか

8台初代で59%安い

オートオークションでは、骨格部分に修復歴のある車は評価点が「R」と記載され、一目で修復歴ありの車輌であることがわかるようになっています。今回のデータ153台のうち、8台が該当しました。修復歴のある車を1台ずつ、同じ年式・同じグレードで、走行距離の近い修復歴なしの車と突き合わせています。基準はあくまで修復歴車の側です。120,000km走った修復歴車なら、同じく120,000km前後の修復歴なしの車としか比べられないため、走行距離の許容幅はその車の走行距離に応じて取っています。

突き合わせる修復歴なしの車は、条件の合う中でもっとも評価点の高い個体を選んでいます。評価点の低い車を相手にすると、修復歴とは別の理由で安い車と比べることになり、修復歴そのものの影響が見えなくなるためです。

世代 照合できた台数 下落幅の分布
最小〜最大
下落幅
中央値
むしろ高かった
個体
初代 4 1365% 59% 安い 0台

※初代はそもそもの台数が少ないため、参考にならないことご容赦下さいませ。

初代では中央値で59%下がります。4台を照合した結果です。修復歴なしの側が16.5万円前後で取引される世代なので、この率を実額に直すと10.2万円の開きになるようです。

ばらつきは大きく、同じ条件でも修復歴車の方が高く落ちる例もあります。骨格の一部を交換しただけの車と、大きく損傷した車が同じ「修復歴あり」で扱われるためです。実際の査定では、どこをどう直したかまで見られると考えておいた方がよいでしょう。

修復歴があるなら、価値が残っているうちに売る方が損失を抑えられます。年式が古くなるほど下落率は小さくなりますが、それは車そのものの値段が下がりきった結果にすぎません。率が縮むのを待つ間に、元の価格の方が先に落ちていくためです。

相場を知ったうえで査定に出す

iQは世代が1つしかありませんが、排気量と装備で相場ははっきり分かれます。1.3Lは同じ年式でも1.0Lを上回りますが、レザーパッケージの上乗せはもう残っていません。掲載しているのは、すべて中古車店どうしの取引で実際についた価格です。

この落札価格は、買取店にとっての仕入れ値です。提示された査定額がここから大きく離れているなら、その理由を聞く根拠になります。複数社に査定させれば、買取店ごとの販路の差がそのまま金額差となって表れるはずです。

*