bZ4Xは、トヨタが2022年5月に売り出した電気自動車です。ガソリン車の車台を流用せず、電池を床下に敷くことを前提に一から設計されている点が、それまでのトヨタ車と違います。スバルと共同で開発された車で、中身をほぼ同じくする兄弟車にソルテラがあります。日本では発売当初、個人向けがKINTOのサブスクリプションに限られていました。中古の出品がいまも少ないのは、この売り方によるところが大きいと考えられます。
このページでは、2026年7月にオートオークションで落札されたbZ4X、合計6台から基準に合うデータを抜粋し、世代とグレードごとに掲載しています。1か月あたりの出品が少ないため、12週分をまとめています。それでも集まったのは数台で、年式ごとに1台から2台という数にしかなりません。金額は幅を持ってご覧ください。
売却時はもちろん、中古車購入時の参考にしていただければ幸いです。
ご覧いただく際の注意点

掲載価格はすべてオートオークションでの税込み落札価格です。買取店が提示する金額は、ここから陸送費・出品料・利益を差し引いた額、販売店の場合は落札価格に陸送費・出品料・利益を足した額になります。車種と価格帯によりますが、10〜30万円程度変わるのが一般的。落札相場を知っておくと、
提示額がどこまで落札金額に近いか
を判断する目安となります。
また基本的に相場は下がるものです。中には希少車や輸出時期の関係で、上がっていくものもありますが、基本的に古くなるにつれ、緩やかに下がっていきます。
※掲載データは2026年7月時点のものです。
年式から相場を探す

各年式でもっとも流通しているグレードの相場です。走行距離はその年式で最も多く出品されていたゾーンを中心に抜粋しています。
| 年式 | 世代 | グレード | 台数 | 中心となる 平均走行距離 |
平均落札価格 | 価格帯 最安〜最高 |
残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和62024年 | 初代 | Z 4WD | 1 | 3.2〜3.2万km | 285万円 | 285〜285万円 | 44% |
| 令和52023年 | 初代 | Z 4WD | 2 | 2.7〜3.4万km | 279万円 | 272〜285万円 | 43% |
| 令和42022年 | 初代 | Z 4WD | 1 | 0.9〜0.9万km | 296万円 | 296〜296万円 | 46% |
| 令和52023年 | 初代 | Z | 1 | 0.2〜0.2万km | 315万円 | 315〜315万円 | 53% |
| 令和42022年 | 初代 | Z | 1 | 1.1〜1.1万km | 350万円 | 350〜350万円 | 58% |
表の読み方
年式ごとに、出品された走行距離の中央付近値を掲載しています。たとえば令和5年式の四輪駆動であれば、出品2台の走行距離の中央値は約30,000kmでした。
グレード名の後ろの「4WD」は、前と後ろにモーターを置いた四輪駆動の車です。付いていない行は前輪駆動で、モーターが前に1つだけの車になります。
今回の出品は6台ともZでした。下位のGは1台も出ていないため、表にも載せていません。
2025年10月の改良で型式が変わっています。今回集まったのはいずれも改良前の車です。
また車輌の走行距離における掲載基準は、その中央値から上下20%以内の車輌に限定。中央値が50,000kmであれば40,000〜60,000kmの範囲で掲載し、できるだけ走行距離条件を揃えるようにしています。調べた総数より台数が少ないのは、掲載基準を厳選しているためで、できるだけ標準的な走行距離帯を掲載し、照合しやすくさせています。
評価点はオートオークションの外装評価です。数字が大きいほど状態が良く、開催会場によって基準は変わりますが、5〜6点なら新車に近い、4.5点はかなり小さなキズ、4点はそのままお店に展示できるくらいのレベル、3.5点は少し外装の補修が必要な状態を指しています。「修復有」は骨格部分を修復した履歴がある車輌です。
初代bZ4X
※2022.5〜
※2022.5〜
型式:YEAM15/XEAM10。YEAM15が前後にモーターを置いた四輪駆動、XEAM10が前輪駆動です。エンジンは積んでいません。
2023年11月と2025年10月に改良が入っていますが、いずれも年の途中のため、前期と後期には分けず年式順に並べています。
その年式当時の新車価格が1つに決まるため、残価率を載せています。
今回の集計では6台が該当し、走行距離の中央値は1.9万kmでした。金額は272万円から350万円、平均300万円という水準にあります。
※価格は全て税込表示です
Z 4WD
| 年式 | 台数 | 実際に出品された 平均走行距離 |
価格の分布 最安〜最高 |
平均落札価格 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和6 2024年 |
1 | 3.2〜3.2万km | 285〜285万円 | 285万円 | 44% |
| 令和5 2023年 |
2 | 2.7〜3.4万km | 272〜285万円 | 279万円 | 43% |
| 令和4 2022年 |
1 | 0.9〜0.9万km | 296〜296万円 | 296万円 | 46% |
Z
| 年式 | 台数 | 実際に出品された 平均走行距離 |
価格の分布 最安〜最高 |
平均落札価格 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和5 2023年 |
1 | 0.2〜0.2万km | 315〜315万円 | 315万円 | 53% |
| 令和4 2022年 |
1 | 1.1〜1.1万km | 350〜350万円 | 350万円 | 58% |
実際の落札実例
| 年式 | グレード | 走行 | 色 | 評価 | 落札価格 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 最高値 | 令和4 | Z | 1.1万km | グレー | 5 | 350万円 |
| 上位 | 令和5 | Z | 0.2万km | グレー | 6 | 315万円 |
| 中央 | 令和5 | Z 4WD | 2.7万km | その他 | 4.5 | 285万円 |
| 下位 | 令和6 | Z 4WD | 3.2万km | パール | 5 | 285万円 |
| 最安値 | 令和5 | Z 4WD | 3.4万km | その他 | 4.5 | 272万円 |
相場の寸評
この車でまず見ていただきたいのは、駆動方式です。前輪駆動のZが2台で平均332万円、走行距離の中央値は0.7万km。四輪駆動のZは4台で平均284万円、中央値は3.0万kmでした。距離がこれだけ違えば平均どうしを並べても意味がありませんが、新車価格は令和4年式で前輪駆動が600万円、四輪駆動が650万円と、50万円高いのは四輪駆動の方です。
年式と走行距離を揃えると、この向きはさらにはっきりします。令和4年式のZで比べると、前輪駆動が1.1万kmで350万円、四輪駆動が0.9万kmで296万円。走行距離はほぼ同じで、53.9万円の差が付きました。ただしどちらも1台ずつの結果ですので、明言はできません。それでも、四輪駆動に払った上乗せが売却時に戻ってこない可能性は見ておいた方がよいでしょう。
残価率を前輪駆動から見ると、令和5年式が53%、令和4年式が58%。四輪駆動は令和6年式が44%、令和5年式が43%、令和4年式が46%でした。新車600万円から650万円という車が、登録から2年から4年でこの水準まで落ちている計算になります。外部の充電設備を前提にした車は、駐車場に電源を用意できる買い手にしか売れません。買える人が限られるぶん、中古の値の付き方も渋くなります。ただし今回の落札台数は令和6年式が1台、令和5年式が2台、令和4年式が1台と少なく、明言はできません。傾向としてご覧ください。
年式は、思ったほど効いていません。前輪駆動は令和5年式が1台で315万円、令和4年式が1台で350万円。新しい令和5年式の方が34.6万円安く出ています。四輪駆動も令和6年式が1台で285万円、令和5年式が2台で279万円、令和4年式が1台で296万円という並びで、いちばん古い令和4年式が最も高い結果になりました。今回は落札台数が少ないので明言はできませんが、年式の新しさだけを頼りに待つ意味は薄いと考えられます。
順番を決めているのは走行距離の方でした。四輪駆動の4台を距離の順に並べると、0.9万kmが296万円、2.7万kmが285万円、3.2万kmが285万円、3.4万kmが272万円。年式はばらばらですが、金額は距離の順にきれいに下がっています。0.9万kmと3.4万kmの間で23.6万円、割合にして8%の開きです。電池の劣化は距離で測られやすく、その見方がそのまま値付けに出ていると考えられます。
今回の6台のうち修復歴ありは0台でした。この世代の6台の落札額は、272万円から350万円まで開いています。電気自動車は電池の状態をどう見るかでお店ごとの読みが分かれ、扱いに慣れていないお店ほど安全側に振った金額を出しがちです。1社だけの提示で決めず、複数のお店に見てもらってください。
*
修復歴があるといくら下がるか

オートオークションでは、骨格部分に修復歴のある車は評価点が「R」と記載され、一目で修復歴ありの車輌であることがわかるようになっています。今回のデータ6台のうち、修復歴ありは1台もありませんでした。そのため、この車種については修復歴でいくら下がるかを出せていません。出品そのものが少ない車種ですので、データが揃いしだい掲載いたします。
修復歴があるなら、価値が残っているうちに売る方が損失を抑えられます。年式が古くなるほど下落率は小さくなりますが、それは車そのものの値段が下がりきった結果にすぎません。率が縮むのを待つ間に、元の価格の方が先に落ちていくためです。
相場を知ったうえで査定に出す
bZ4Xは世代が1つしかなく、年式が新しいほど高いという並びにもなっていません。効いているのは走行距離と駆動方式で、四輪駆動より前輪駆動の方が新車価格に対する残り方は上でした。掲載しているのは、すべて中古車店どうしの取引で実際についた価格です。
この落札価格は、買取店にとっての仕入れ値です。提示された査定額がここから大きく離れているなら、その理由を聞く根拠になります。複数社に査定させれば、買取店ごとの販路の差がそのまま金額差となって表れるはずです。
*