クラウンエステートという名前は、2つのまったく違う車に使われています。1999年12月から2007年6月まで作られた170系は、セダンのクラウンをもとにした後輪駆動のステーションワゴンでした。2025年3月に加わった38系は、16代目クラウンの4番目の車型として作られた四輪駆動のSUVです。このページでは両方をまとめて扱います。

このページでは、2026年7月にオートオークションで落札されたクラウンエステート、合計51台から基準に合うデータを抜粋し、世代とグレードごとに掲載しています。1か月あたりの出品が少ないため、12週分をまとめています。220系までのセダンのクラウン、クラウンクロスオーバー、クラウンスポーツはそれぞれ別のページです。

売却時はもちろん、中古車購入時の参考にしていただければ幸いです。

ご覧いただく際の注意点

掲載価格はすべてオートオークションでの税込み落札価格です。買取店が提示する金額は、ここから陸送費・出品料・利益を差し引いた額、販売店の場合は落札価格に陸送費・出品料・利益を足した額になります。車種と価格帯によりますが、10〜30万円程度変わるのが一般的。落札相場を知っておくと、

提示額がどこまで落札金額に近いか

を判断する目安となります。

また基本的に相場は下がるものです。中には希少車や輸出時期の関係で、上がっていくものもありますが、基本的に古くなるにつれ、緩やかに下がっていきます。

※掲載データは2026年7月時点のものです。

年式から相場を探す

各年式でもっとも流通しているグレードの相場です。走行距離はその年式で最も多く出品されていたゾーンを中心に抜粋しています。

年式 世代 グレード 台数 中心となる
平均走行距離
平均落札価格 価格帯
最安〜最高
残価率
令和72025年 38系 Z ハイブリッド 4WD 3 0.50.5万km 600万円 566636万円 94%
平成182006年 170系 アスリート 1 18.718.7万km 34.0万円 34.034.0万円
平成162004年 170系 アスリート 2 13.118.8万km 26.1万円 21.131.0万円
平成152003年 170系 アスリート 2 18.118.1万km 25.1万円 25.025.2万円
平成132001年 170系 アスリート 1 12.812.8万km 29.9万円 29.929.9万円
平成122000年 170系 アスリート 2 99.2万km 82.3万円 61.0104万円

表の読み方

年式ごとに、出品された走行距離の中央付近値を掲載しています。たとえば令和7年式の38系Zであれば、出品8台の中央値は約5,000kmでした。

38系は現行の車なので残価率を載せています。170系はいちばん新しい年式でも19年落ちになり、その当時の新車価格と比べる意味が薄いため載せていません。

170系のグレードはすべて「アスリート」で始まります。アスリートVだけが2.5Lターボ、アスリートGが3.0L、アスリートEが2.0L、アスリートFourが2.5Lの四輪駆動です。同じ世代の中で相場がまったく違うので、行を分けています。

アスリートプレミアムのような特別仕様車は、もとになったグレードにまとめています。

また車輌の走行距離における掲載基準は、その中央値から上下20%以内の車輌に限定。中央値が50,000kmであれば40,000〜60,000kmの範囲で掲載し、できるだけ走行距離条件を揃えるようにしています。調べた総数より台数が少ないのは、掲載基準を厳選しているためで、できるだけ標準的な走行距離帯を掲載し、照合しやすくさせています。

評価点はオートオークションの外装評価です。数字が大きいほど状態が良く、開催会場によって基準は変わりますが、5〜6点なら新車に近い、4.5点はかなり小さなキズ、4点はそのままお店に展示できるくらいのレベル、3.5点は少し外装の補修が必要な状態を指しています。「修復有」は骨格部分を修復した履歴がある車輌です。

38系クラウンエステート
※2025.3〜

10台513636万円

型式:AZSH38W。2.5Lのハイブリッドと四輪駆動の組み合わせで、グレードはZの1つだけです。プラグインハイブリッドのRSもありますが、今回の集計には出てきませんでした。

売り出されてまだ日が浅いため、前期と後期には分けていません。

その年式当時の新車価格が1つに決まるため、残価率を載せています。

今回の集計では10台が該当し、走行距離の中央値は0.5万kmでした。金額は513万円から636万円、平均580万円という水準にあります。

※価格は全て税込表示です

Z ハイブリッド 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和7
2025年
3 0.50.5万km  566636万円 600万円 94%

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 令和7 Z ハイブリッド 4WD 0.5万km パール 5 636万円
上位 令和7 Z ハイブリッド 4WD 0.5万km パール 6 596万円
中央 令和8 Z ハイブリッド 4WD 0.2万km パール 6 585万円
下位 令和7 Z ハイブリッド 4WD 0.5万km その他 6 566万円
最安値 令和7 Z ハイブリッド 4WD 2.8万km ブラウン 5 513万円

相場の寸評

出品の10台は、そのほとんどが走行1万kmに届いていません。5,000km未満が4台で591万円、5,000〜20,000kmが5台で584万円という並びで、年式も令和8年式が2台で589万円、令和7年式が8台で578万円とほぼ差がありません。売り出されてまだ1年余りですから、年式や走行距離で相場を読む段階には入っていないとお考えください。

残価率は令和7年式で94%でした。新車価格635万円に対して、この年式3台の平均が600万円という計算です。登録から1年ほどの車がそのまま出品されている状態で、新車の納期を待てない買い手が中古を探しているのでしょう。今回は落札台数が少ないので明言はできませんが、同じ16代目クラウンのクロスオーバーやスポーツと比べても高い水準にあります。

この世代の10台の落札額は、513万円から636万円まででした。いちばん低い1台でも500万円を超えており、まだ相場の幅そのものが狭い状態です。登録から日が浅い車ほど、お店ごとの在庫の持ち方で査定額が変わりやすくなります。1社だけの提示で決めず、複数のお店に見てもらってください。

*

170系クラウンエステート
※1999.12〜2007.6

30台14.8146万円

型式:JZS171W/JZS173W/JZS175W/GS171W。2.5Lの後輪駆動を軸に、3.0LのアスリートG、2.0LのアスリートE、四輪駆動のアスリートFour、そして2.5LターボのアスリートVが用意されていました。

一部改良は年の途中に入っているため、前期と後期には分けず年式順に並べています。

いちばん新しい年式でも19年落ちになるため、残価率は載せていません。

今回の集計では30台が該当し、走行距離の中央値は17.2万kmでした。金額は14.8万円から146万円、平均42.6万円という水準にあります。

※価格は全て税込表示です

アスリート

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成18
2006年
1 18.718.7万km  34.034.0万円 34.0万円
平成16
2004年
2 13.118.8万km  21.131.0万円 26.1万円
平成15
2003年
2 18.118.1万km  25.025.2万円 25.1万円
平成13
2001年
1 12.812.8万km  29.929.9万円 29.9万円
平成12
2000年
2 99.2万km  61.0104万円 82.3万円

アスリートG

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成15
2003年
2 12.514万km  29.630.8万円 30.2万円
平成14
2002年
2 17.221万km  23.225.2万円 24.2万円
平成13
2001年
2 20.425.7万km  26.228.8万円 27.5万円

アスリートV

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成14
2002年
2 2021.1万km  90.2125万円 108万円

アスリートFour 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成16
2004年
1 3232万km  18.518.5万円 18.5万円

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
アスリートE 2 14.115.3万km  14.824.2万円 19.5万円

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 平成13 アスリートV 8.9万km パール 3.5 146万円
上位 平成14 アスリートFour 4WD 8.8万km ホワイト 色替有 3.5 42.1万円
中央 平成13 アスリートG 20.4万km パール 3.5 28.8万円
下位 平成14 アスリート 17.3万km パール 3.5 23.1万円
最安値 平成14 アスリートE 15.3万km ブラック 3.5 14.8万円

相場の寸評

この世代は、アスリートVだけが別の相場を作っています。アスリートVが4台で116万円、素のアスリートが15台で35.4万円、アスリートGが6台で27.3万円、アスリートFourが3台で26.8万円、アスリートEが2台で19.5万円。アスリートVは他のグレードの3倍から4倍の水準です。このグレードだけが2.5Lのターボを積んでおり、同じ心臓を持つ車を探している買い手が今も付いています。

年式別の平均をそのまま読むと、古いほうが高いという妙な形になります。平成16年式が3台で23.5万円、平成15年式が6台で24.7万円、平成14年式が12台で40.6万円、平成13年式が5台で66.7万円、平成12年式が3台で68.1万円。いちばん古い平成12年式が68.1万円なのに対し、平成16年式は23.5万円しかありません。これは年式の効き方ではなく、アスリートVと走行距離の短い個体が古い年式に偏っているためです。平成12年式3台の走行距離の中央値は9.2万kmで、平成16年式の18.8万kmの半分ほどしかありません。

アスリートVを外して並べ直すと、形が変わります。平成16年式が3台で23.5万円、平成15年式が6台で24.7万円、平成14年式が10台で27.2万円、平成13年式が3台で28.3万円、平成12年式が3台で68.1万円。平成12年式を除けば、どの年式も23.5万円から28.3万円の帯に収まりました。20年落ちの車ですから、1年の違いで金額が動く段階はとうに過ぎています。

残っている軸は走行距離です。素のアスリート15台を距離帯で並べると、50,000〜100,000kmが2台で82.3万円、100,000〜150,000kmが5台で31.6万円、150,000〜200,000kmが6台で28.0万円、200,000km以上が2台で20.1万円。50,000〜100,000kmと100,000〜150,000kmの間で50.7万円落ちたあとは、200,000km以上まで11.5万円しか動いていません。10万kmを超えた時点でほぼ下限に届いてしまう、という読み方になります。今回は落札台数が少ないので明言はできませんが、距離を理由に売却を先延ばしする意味は薄いといえます。

外装の評価点も金額を決めていません。評価点4点の5台が40.0万円、3.5点以下の25台が43.1万円で、状態のよいほうが下に来ました。走行距離の中央値は11.5万kmと18.1万kmで、3.5点以下のほうが長く走っています。それでも金額が上に来るということは、状態そのものより、どのグレードかが値段を決めているということでしょう。傷を直してから売っても、その費用は戻ってきません。

今回の51台のうち9台が修復歴ありでした。この世代の30台の落札額は、14.8万円から146万円まで開いています。グレードで4倍近い差が付く世代ですから、アスリートVをお持ちの場合はとくに、そのことを分かっているお店に見てもらうかどうかで金額が変わります。

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修復歴があるといくら下がるか

9台

オートオークションでは、骨格部分に修復歴のある車は評価点が「R」と記載され、一目で修復歴ありの車輌であることがわかるようになっています。今回のデータ51台のうち、9台が該当しました。修復歴のある車を1台ずつ、同じ年式・同じグレードで、走行距離の近い修復歴なしの車と突き合わせています。基準はあくまで修復歴車の側です。120,000km走った修復歴車なら、同じく120,000km前後の修復歴なしの車としか比べられないため、走行距離の許容幅はその車の走行距離に応じて取っています。

突き合わせる修復歴なしの車は、条件の合う中でもっとも評価点の高い個体を選んでいます。評価点の低い車を相手にすると、修復歴とは別の理由で安い車と比べることになり、修復歴そのものの影響が見えなくなるためです。

世代 照合できた台数 下落幅の分布
最小〜最大
下落幅
中央値
むしろ高かった
個体
38系 0 照合できる修復歴車がなく判定できず
170系 2 照合できる修復歴車がなく判定できず

※38系・170系はそもそもの台数が少ないため、参考にならないことご容赦下さいませ。

ばらつきは大きく、同じ条件でも修復歴車の方が高く落ちる例もあります。骨格の一部を交換しただけの車と、大きく損傷した車が同じ「修復歴あり」で扱われるためです。実際の査定では、どこをどう直したかまで見られると考えておいた方がよいでしょう。

修復歴があるなら、価値が残っているうちに売る方が損失を抑えられます。年式が古くなるほど下落率は小さくなりますが、それは車そのものの値段が下がりきった結果にすぎません。率が縮むのを待つ間に、元の価格の方が先に落ちていくためです。

相場を知ったうえで査定に出す

クラウンエステートは世代によって相場の性格がまったく違います。掲載しているのは、すべて中古車店どうしの取引で実際についた価格です。

この落札価格は、買取店にとっての仕入れ値です。提示された査定額がここから大きく離れているなら、その理由を聞く根拠になります。複数社に査定させれば、買取店ごとの販路の差がそのまま金額差となって表れるはずです。

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