ランドクルーザー70は、1984年11月に登場したランドクルーザーの働く車の系譜です。国内では2004年にいったん販売を終えましたが、2014年8月に1年間だけ、さらに2023年11月にも再び販売されました。海外では現在も生産が続いており、中古車の相場もその需要に強く引かれています。

このページでは、2026年7月にオートオークションで落札されたランドクルーザー70、合計16台から基準に合うデータを抜粋し、世代とグレードごとに掲載しています。1か月あたりの出品が少ないため、8週分をまとめています。300系から60系までの本流と、150系プラドの後を継ぐ250系は、それぞれ別のページです。

売却時はもちろん、中古車購入時の参考にしていただければ幸いです。

ご覧いただく際の注意点

掲載価格はすべてオートオークションでの税込み落札価格です。買取店が提示する金額は、ここから陸送費・出品料・利益を差し引いた額、販売店の場合は落札価格に陸送費・出品料・利益を足した額になります。車種と価格帯によりますが、10〜30万円程度変わるのが一般的。落札相場を知っておくと、

提示額がどこまで落札金額に近いか

を判断する目安となります。

また基本的に相場は下がるものです。中には希少車や輸出時期の関係で、上がっていくものもありますが、基本的に古くなるにつれ、緩やかに下がっていきます。

※掲載データは2026年7月時点のものです。

年式から相場を探す

各年式でもっとも流通しているグレードの相場です。走行距離はその年式で最も多く出品されていたゾーンを中心に抜粋しています。なお2世代前より古いモデルは、いちばん新しい年式といちばん古い年式だけを載せています。

年式 世代 グレード 台数 中心となる
平均走行距離
平均落札価格 価格帯
最安〜最高
残価率
令和72025年 2023年再販 AX 4WD 1 0.30.3万km 739万円 739739万円 154%
令和62024年 2023年再販 AX 4WD 1 1.51.5万km 721万円 721721万円 150%
平成132001年 2004年まで ZX 4WD 2 30.234.2万km 216万円 145288万円

表の読み方

年式ごとに、出品された走行距離の中央付近値を掲載しています。たとえば令和7年式のAXであれば、出品3台の中央値は約3,000kmでした。

ランドクルーザー70は全車が4WDです。読み分ける必要はありませんが、ほかの車種と表の形を揃えるためグレード名の後ろに残しています。

再販された時期ごとに節を分けています。同じ70系でも、2023年からの再販車は2.8Lディーゼルの6速AT、2014年の再販車は4.0LのV6ガソリンに5速MTと中身がまるで違い、相場も別物になるためです。

残価率は2023年からの再販車にだけ表で出しています。2014年の再販車は落札が3台しかなく、年式別の表を作れませんでした。金額は寸評のほうで触れています。2004年までの70系は、いちばん新しい個体でも20年以上前の登録で、その年式当時の額を1つに決められないため載せていません。

また車輌の走行距離における掲載基準は、その中央値から上下20%以内の車輌に限定。中央値が50,000kmであれば40,000〜60,000kmの範囲で掲載し、できるだけ走行距離条件を揃えるようにしています。調べた総数より台数が少ないのは、掲載基準を厳選しているためで、できるだけ標準的な走行距離帯を掲載し、照合しやすくさせています。

評価点はオートオークションの外装評価です。数字が大きいほど状態が良く、開催会場によって基準は変わりますが、5〜6点なら新車に近い、4.5点はかなり小さなキズ、4点はそのままお店に展示できるくらいのレベル、3.5点は少し外装の補修が必要な状態を指しています。「修復有」は骨格部分を修復した履歴がある車輌です。

2023年11月からの再販70系
※2023.11〜

6台697795万円

型式:GDJ76W。2.8Lの直列4気筒ディーゼルに6速ATを組み合わせたバンで、5人乗りの4WDです。グレードはAXの1種類しかありません。

登場から3年足らずで一部改良も入っていないため、前期と後期には分けず、年式順に並べています。

新車価格は480万円です。その額を分母にした残価率を表に載せています。

今回の集計では6台が該当し、金額は697万円から795万円、平均740万円という水準にありました。

※価格は全て税込表示です

AX 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和7
2025年
1 0.30.3万km  739739万円 739万円 154%
令和6
2024年
1 1.51.5万km  721721万円 721万円 150%

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 令和7 AX 4WD 0.2万km ブラウン 6 795万円
上位 令和6 AX 4WD 0万km ブラウン 6 770万円
中央 令和6 AX 4WD 1.5万km ホワイト 5 721万円
下位 令和7 AX 4WD 1.3万km ホワイト 5.0 717万円
最安値 令和6 AX 4WD 3.5万km ブラウン 5 697万円

相場の寸評

まず押さえておきたいのは、新車価格をはるかに超えて取引されていることです。6台の平均は740万円で、新車価格480万円に対して154%にあたります。いちばん安い個体でも697万円、高いものは795万円まで届いていました。受注が絞られたまま納車待ちが続いており、すぐ乗り出せる中古に上乗せが付いている状態です。ただし今回の落札台数は令和7年式が1台、令和6年式が1台と少なく、明言はできません。傾向としてご覧ください。

この節でいちばん素直に効いているのは走行距離でした。令和6年式の3台を距離の浅い順に並べると、0kmの個体が770万円、15,000kmの個体が721万円、35,000kmの個体が697万円。35,000kmまで走った個体とほぼ新車のままの個体との間には、72.7万円の開きがありました。令和7年式も同じ向きで、2,000kmが795万円、13,000kmが717万円。走らせずに手放した個体ほど高く落ちています。

年式のほうは、まだほとんど金額を動かしません。令和7年式が3台で750万円、令和6年式が3台で729万円。1年の違いで21.0万円、率にして3%です。残価率も令和7年式が156%、令和6年式が152%と、ほぼ並んでいます。査定を受けるときは、年式より先に走行距離を確かめてください。

状態のよさもそのまま値段に出ています。今回の16台には評価点「S」の新車同様が1台含まれており、令和7年式・走行1,000kmで770万円。新車価格を290万円上回りました。登録だけ済ませて乗らずに流した個体で、この価格帯では珍しい存在ではありません。なお表の平均には含めていません。

この節は修復歴のある出品がありませんでした。16台のうち修復歴ありは3台で、いずれも2004年までの古い個体です。再販車はまだ新しく、事故を経た個体が市場に出てくる段階にありません。

まとめると、6台は697万円から795万円に散らばり、平均は740万円でした。新車価格を超える落札が並ぶ相場なので、査定額が新車価格より低いのは当然、と考えないほうがよいでしょう。この車を求める買い手を持っているお店とそうでないお店では、提示額が大きく分かれます。

*

2014年8月からの再販70系
※2014.8〜2015.6

3台435502万円

型式:GRJ76K/GRJ79K。4.0LのV6ガソリンに5速MTを組み合わせた4WDで、GRJ76Kが2人乗りのバン、GRJ79Kが5人乗りのピックアップです。

登場から30周年を記念した1年間だけの再販で、2015年6月に受注を終えています。そのため年式は平成26年式と平成27年式しかありません。

今回の集計では3台と少ないため、年式別ではなくグレードの一覧として掲載しています。

※価格は全て税込表示です

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
ピックアップ 4WD 1 5.35.3万km  435435万円 435万円
バン 4WD 1 44万km  502502万円 502万円
バン 30thアニバーサリー 4WD 1 5.35.3万km  482482万円 482万円

相場の寸評

この節も3台とも新車価格を上回りました。バンは平成27年式が502万円で、新車価格360万円の139%。ピックアップは平成27年式が435万円で、新車価格350万円に対し124%でした。登録から11年が経っても、買ったときより142万円、84.9万円それぞれ増えている計算になります。ただし根拠はどちらも1台ずつしかありません。傾向としてご覧ください。

ここで目を引くのが走行距離です。バンが40,000km、ピックアップが53,000km、バン 30thアニバーサリーが53,000kmと、登録から10年以上経っても4万km台から5万km台にとどまっています。1年あたりに直すと3,636kmから4,818kmほど。日常の足として使い倒されるのではなく、手元に置いておくために買われた車だと分かります。

平成26年式の30thアニバーサリーは482万円でした。走行53,000kmで、同じ距離帯のピックアップを47.4万円上回っています。記念モデルとして内外装に専用の仕立てが入った特別仕様車ですが、カタログの価格一覧に額が残っていないため、残価率は出していません。

この節は落札が3台しかなく、走行距離帯やグレード別の平均を出せる水準ではありません。実際に売るときは、5速MTを扱える買い手を持つお店かどうかで金額が変わります。この3台の金額は、あくまで下限の目安としてご覧ください。

*

2004年までの70系
※1984.11〜2004

3台145288万円

型式:HZJ76K/HZJ77HV/HZJ73V/PZJ70V。4.2Lと3.5Lの直列6気筒ディーゼルで、いずれも4WDです。国内では2004年に販売を終えています。

20年にわたって売られた1つの世代なので、前期と後期には分けていません。ZXが上級、LXが標準的な装備という関係になります。

残価率は載せていません。いちばん新しい個体でも20年以上前の登録で、その年式当時の支払額を1つに決められないためです。

今回の集計では修復歴なしが3台、修復歴ありが3台でした。

※価格は全て税込表示です

ZX 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
平成13
2001年
2 30.234.2万km  145288万円 216万円

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
LX 4WD 1 2121万km  248248万円 248万円

相場の寸評

まず驚かされるのは、この年式でも金額が残っていることです。修復歴なしの3台は145万円から288万円、平均227万円。いずれも走行210,000km以上で、いちばん古い個体は平成8年式です。国内では値が付かないと思われがちな年式ですが、海外で現役の働く車として求められており、そちらの需要が価格を支えています。

距離よりも状態が効くのが、この節のいちばんの特徴です。同じ平成13年式のZXが2台出ていますが、走行302,000kmで評価点2の個体が145万円、走行342,000kmで評価点3.5の個体が288万円。距離は40,000km長いほうが143万円高く落ちています。30万kmを超えたあたりから、距離はもう値段の判断材料になっていません。見られているのは外装と機関の程度です。

平成8年式のLXは走行210,000kmで248万円でした。平成13年式のZXの平均216万円と比べても31.6万円の違いしかありません。ZXのほうが5年新しく、装備も上のグレードにあたりますが、この年代まで来るとその差は金額にほとんど出てこないようです。ただし今回の落札台数は平成13年式が2台と少なく、明言はできません。傾向としてご覧ください。

修復歴のある出品は3台ありました。平成10年式のZXが走行464,000kmで111万円、平成15年式のZXが走行400,000kmで136万円、平成3年式のLXが走行250,000kmで168万円。同じ年式・同じグレードで走行距離の近い修復歴なしの車が見つからず、下落幅としては判定できませんでした。ただ金額そのものは100万円台に残っており、修復歴があるという理由だけで値が付かなくなる年代ではありません。

この節は落札が6台と少なく、平均から相場を読むには足りません。一方で、20年以上前の個体に288万円という金額が現に付いているという事実は、査定を受けるときの材料になります。国内向けの査定基準だけで値付けするお店では、この水準は出てきません。

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修復歴があるといくら下がるか

3台

オートオークションでは、骨格部分に修復歴のある車は評価点が「R」と記載され、一目で修復歴ありの車輌であることがわかるようになっています。今回のデータ16台のうち、3台が該当しました。修復歴のある車を1台ずつ、同じ年式・同じグレードで、走行距離の近い修復歴なしの車と突き合わせています。基準はあくまで修復歴車の側です。120,000km走った修復歴車なら、同じく120,000km前後の修復歴なしの車としか比べられないため、走行距離の許容幅はその車の走行距離に応じて取っています。

突き合わせる修復歴なしの車は、条件の合う中でもっとも評価点の高い個体を選んでいます。評価点の低い車を相手にすると、修復歴とは別の理由で安い車と比べることになり、修復歴そのものの影響が見えなくなるためです。

世代 照合できた台数 下落幅の分布
最小〜最大
下落幅
中央値
むしろ高かった
個体
2023年再販 0 照合できる修復歴車がなく判定できず
2014年再販 0 照合できる修復歴車がなく判定できず
2004年までの70系 0 照合できる修復歴車がなく判定できず

※2023年再販・2014年再販・2004年までの70系はそもそもの台数が少ないため、参考にならないことご容赦下さいませ。

ばらつきは大きく、同じ条件でも修復歴車の方が高く落ちる例もあります。骨格の一部を交換しただけの車と、大きく損傷した車が同じ「修復歴あり」で扱われるためです。実際の査定では、どこをどう直したかまで見られると考えておいた方がよいでしょう。

修復歴があるなら、価値が残っているうちに売る方が損失を抑えられます。年式が古くなるほど下落率は小さくなりますが、それは車そのものの値段が下がりきった結果にすぎません。率が縮むのを待つ間に、元の価格の方が先に落ちていくためです。

相場を知ったうえで査定に出す

ランドクルーザー70は再販の時期で相場がまるごと別物になります。2023年からの再販車は新車価格を超えて取引される一方、2004年までの個体は走行距離が20万kmを超えても値が付いています。掲載しているのは、すべて中古車店どうしの取引で実際についた価格です。

この落札価格は、買取店にとっての仕入れ値です。提示された査定額がここから大きく離れているなら、その理由を聞く根拠になります。複数社に査定させれば、買取店ごとの販路の差がそのまま金額差となって表れるはずです。

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