86は2012年4月、トヨタとスバルが共同開発した水平対向エンジンのFRスポーツクーペとして登場しました。2021年10月のフルモデルチェンジで車名はGR86に改められましたが、成り立ちはそのまま引き継がれています。このページでは名前の違う2代を、ひとつづきのものとして扱っています。

掲載しているのは、2026年5月から8月にかけてオートオークションで落札された86とGR86、合計254台です。その中から基準に合うデータを抜粋し、世代とグレードごとに並べました。

この車で見落とせないのがミッションです。同じグレード・同じ走行距離でも6速MTとATで金額が大きく変わるため、表はすべて6MTとATを分けて集計しています。

売却時はもちろん、中古車購入時の参考にしていただければ幸いです。

ご覧いただく際の注意点

掲載価格はすべてオートオークションでの税込み落札価格です。買取店が提示する金額は、ここから陸送費・出品料・利益を差し引いた額、販売店の場合は落札価格に陸送費・出品料・利益を足した額になります。車種と価格帯によりますが、10〜30万円程度変わるのが一般的。落札相場を知っておくと、

提示額がどこまで落札金額に近いか

を判断する目安となります。

また基本的に相場は下がるものです。中には希少車や輸出時期の関係で、上がっていくものもありますが、基本的に古くなるにつれ、緩やかに下がっていきます。

※掲載データは2026年8月時点のものです。

年式から相場を探す

各年式でもっとも流通しているグレードの相場です。走行距離はその年式で最も多く出品されていたゾーンを中心に抜粋しています。

年式 世代 グレード 台数 中心となる
平均走行距離
平均落札価格 価格帯
最安〜最高
残価率
令和62024年 GR86 RZ 6MT 4 1.61.9万km 311万円 289342万円 90%
令和52023年 GR86 RZ 6MT 3 1.61.8万km 302万円 280317万円 90%
令和42022年 GR86 RZ 6MT 3 2.33万km 307万円 289317万円 92%
令和42022年 GR86 RZ AT 2 2.82.9万km 330万円 329331万円 94%
平成302018年 86 GT AT 2 8.29.3万km 131万円 114147万円 43%
平成272015年 86 GT AT 2 9.313.3万km 59.0万円 58.060.0万円 20%
平成262014年 86 GT AT 3 11.814.1万km 74.8万円 57.284.7万円 25%
平成252013年 86 GT AT 5 10.813.1万km 66.2万円 57.175.1万円 23%
平成242012年 86 GT AT 7 8.511.3万km 83.5万円 45.2119万円 29%
平成282016年 86 GT 6MT 2 99.1万km 186万円 172200万円 64%
平成262014年 86 GT 6MT 2 12.512.5万km 103万円 102104万円 36%
平成242012年 86 GT 6MT 7 10.112.8万km 99.7万円 75.5127万円 36%
平成302018年 86 GTリミテッド 6MT 2 9.49.4万km 181万円 171190万円 57%
平成292017年 86 GTリミテッド 6MT 3 6.38.5万km 182万円 165208万円 57%
平成272015年 86 GTリミテッド 6MT 2 1212.1万km 102万円 63.5141万円 33%
平成242012年 86 GTリミテッド 6MT 2 6.98.8万km 154万円 144165万円 52%
平成252013年 86 GTリミテッド AT 3 9.811.3万km 89.9万円 81.596.5万円 29%
平成242012年 86 GTリミテッド AT 3 9.311万km 90.9万円 78.8105万円 30%

表の読み方

年式ごとに、出品された走行距離の中央付近値を掲載しています。たとえば平成24年式のGT(AT)であれば、出品20台の中央値は約100,000kmでした。

また車輌の走行距離における掲載基準は、その中央値から上下20%以内の車輌に限定。中央値が50,000kmであれば40,000〜60,000kmの範囲で掲載し、できるだけ走行距離条件を揃えるようにしています。調べた総数より台数が少ないのは、掲載基準を厳選しているためで、できるだけ標準的な走行距離帯を掲載し、照合しやすくさせています。

グレード名の後ろにある6MT・ATはミッションです。この車は同じグレードでもミッションで相場が変わるため、別の行に分けています。

評価点はオートオークションの外装評価です。数字が大きいほど状態が良く、開催会場によって基準は変わりますが、5〜6点なら新車に近い、4.5点はかなり小さなキズ、4点はそのままお店に展示できるくらいのレベル、3.5点は少し外装の補修が必要な状態を指しています。「修復有」は骨格部分を修復した履歴がある車輌です。

GR86
※2021.10〜現行モデル

48台242384万円

型式:ZN8。排気量は2.0Lから2.4Lへ拡大され、駆動方式はFRのみです。

新車価格はRZが6MTで351.8万円、ATで361.6万円(2025年8月時点)。2023年11月と2024年8月に価格改定があるため、残価率はその年式に長く適用されていた価格で計算しています。

この世代はまだ出品台数が少なく、今回該当したのは48台です。年式ごとの数字は目安としてご覧ください。

※価格は全て税込表示です

RZ 6MT

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和6
2024年
4 1.61.9万km  289342万円 311万円 90%
令和5
2023年
3 1.61.8万km  280317万円 302万円 90%
令和4
2022年
3 2.33万km  289317万円 307万円 92%

RZ AT

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和5
2023年
1 1.51.5万km  364364万円 364万円 104%
令和4
2022年
2 2.82.9万km  329331万円 330万円 94%

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
RC 6MT 5 0.72.1万km  242298万円 264万円
SZ AT 4 0.63.9万km  247295万円 274万円
SZ 6MT 2 0.81.7万km  253292万円 272万円
RZ 10thアニバーサリー 6MT 1 5.75.7万km  315315万円 315万円

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 令和5 RZ AT 0.8万km レッド 5 384万円
上位 令和4 RZ AT 2.8万km レッド 4.5 329万円
中央 令和7 RZ 6MT 0.3万km ブラック 3.5 298万円
下位 令和5 RZ 6MT 1.6万km その他 3.5 280万円
最安値 令和5 RC 6MT 1.3万km レッド 4.5 242万円

相場の寸評

まだ相場が年式で動く段階に入っていません。該当した48台の走行距離は中央値で1.8万km、いちばん多い個体でも5.8万kmでした。走った車がまだ市場に出てきていない、という言い方の方が近いでしょう。

新車価格に対する落札額は、RZの6MTで令和4年式が92%、令和5年式が90%、令和6年式が90%。3年落ちでも1割ほどしか下がっていません。納期の長さがそのまま中古の値を支えている状態だと考えられます。

ミッションについては、86の世代ほど単純ではありません。同じRZの令和4年式では平均23.3万円高くなっています。新車価格の差が16.3万円ですから、それ以上に開いた形です。ただし該当は6MTが3台、ATが2台。この世代でミッションの差を断じるには、まだ台数が足りません。

グレードでは、RZの36台が平均316万円、SZとRCを合わせた12台が平均273万円。その差は42.7万円です。上位グレードの装備差が、そのまま落札額に乗っていると読めます。

値落ちが小さいうちは、売る側にとって有利な時期です。ただし新車の納期が短くなれば、この水準は保たれません。手放すつもりがあるなら、相場を定期的に見ておく価値があります。

*

86
※2012.4〜2021.10

140台40.1258万円

型式:ZN6。2.0Lの水平対向エンジンで、駆動方式はFRのみです。

2016年8月に大幅な改良を受けていますが、改良が年の途中であるため年式だけでは前期と後期を切り分けられません。ここでは分けずに年式順で並べています。

新車価格は発売時のGTが6MTで279万円、ATで287万円。2014年4月と2019年10月の消費税率変更、2016年8月の改良にともなう改定を経て、令和2年式では6MTが303.7万円、ATが310.5万円になりました。残価率はその年式に長く適用されていた価格で計算しています。

※価格は全て税込表示です

GT AT

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和2
2020年
1 5.85.8万km  158158万円 158万円 51%
平成30
2018年
2 8.29.3万km  114147万円 131万円 43%
平成29
2017年
1 5.75.7万km  188188万円 188万円 62%
平成27
2015年
2 9.313.3万km  58.060.0万円 59.0万円 20%
平成26
2014年
3 11.814.1万km  57.284.7万円 74.8万円 25%
平成25
2013年
5 10.813.1万km  57.175.1万円 66.2万円 23%
平成24
2012年
7 8.511.3万km  45.2119万円 83.5万円 29%

GT 6MT

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和2
2020年
1 2.42.4万km  234234万円 234万円 77%
令和1
2019年
1 5.35.3万km  223223万円 223万円 75%
平成28
2016年
2 99.1万km  172200万円 186万円 64%
平成26
2014年
2 12.512.5万km  102104万円 103万円 36%
平成25
2013年
1 10.910.9万km  102102万円 102万円 37%
平成24
2012年
7 10.112.8万km  75.5127万円 99.7万円 36%

GTリミテッド 6MT

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
平成30
2018年
2 9.49.4万km  171190万円 181万円 57%
平成29
2017年
3 6.38.5万km  165208万円 182万円 57%
平成27
2015年
2 1212.1万km  63.5141万円 102万円 33%
平成25
2013年
1 9.49.4万km  88.088.0万円 88.0万円 30%
平成24
2012年
2 6.98.8万km  144165万円 154万円 52%

GTリミテッド AT

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和1
2019年
1 4.14.1万km  244244万円 244万円 75%
平成29
2017年
1 7.37.3万km  164164万円 164万円 51%
平成28
2016年
1 7.37.3万km  131131万円 131万円 41%
平成25
2013年
3 9.811.3万km  81.596.5万円 89.9万円 29%
平成24
2012年
3 9.311万km  78.8105万円 90.9万円 30%

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
G AT 9 3.516.9万km  50.0112万円 77.8万円
G 6MT 5 2.612.5万km  89.1190万円 150万円
GRスポーツ AT 2 4.55万km  206251万円 228万円
GT ブリティッシュグリーンリミテッド AT 1 10.110.1万km  170170万円 170万円
GRスポーツ 6MT 1 10.610.6万km  198198万円 198万円
GTリミテッド ブラックパッケージ 6MT 1 5.55.5万km  243243万円 243万円
14R 6MT 1 11.111.1万km  88.088.0万円 88.0万円
GT イエローリミテッド 6MT 1 3.23.2万km  258258万円 258万円

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 平成27 GT イエローリミテッド 6MT 3.2万km イエロー 5 258万円
上位 平成26 GT 6MT 8.2万km パール 4.0 154万円
中央 平成26 GT 6MT 12.5万km ブラック 4.0 104万円
下位 平成24 GT AT 9.8万km グレー 3.5 73.8万円
最安値 平成25 GT AT 43万km ガンメタ 3.5 40.1万円

相場の寸評

世代全体の平均を年式順に並べても、金額は素直に下りません。平成26年式が109万円、平成25年式が87.6万円、平成24年式が95.1万円と、古い方が高くなる逆転が起きています。年式ごとに6MTとATの比率が違うためで、この世代は同じミッションどうしで並べないと年式の差が見えません。

そこでGTの6MTだけで並べると、令和2年式が234万円、令和1年式が223万円、平成28年式が186万円、平成26年式が103万円、平成24年式が99.7万円。改良を受けた平成28年式のあたりに、一段の落差があります。ただし新しい年式ほど該当台数が薄いため、幅を持って見てください。

この車でいちばん大きいのはミッションの差です。年式を平成24〜25年式に、グレードをGTに揃えたうえで走行距離帯ごとに見ると、60,000〜100,000kmでは6MTが134万円に対しATが92.3万円、100,000〜140,000kmでは6MTが100.0万円に対しATが65.6万円、140,000km以上では6MTが71.9万円に対しATが52.9万円。どの距離帯でも6MTが上回り、差は19.1万円から42.1万円に及びます。

新車価格に対する比率で見ても同じです。平成24年式のGTは、6MTが36%を保っているのに対しATは29%。14年落ちの時点で、新車価格の1割以上にあたる開きがついています。MTを探している買い手が中古市場に多く残っていることの表れでしょう。

グレードの差は、これほど安定しません。GTリミテッドとGTを同じ年式・同じ6MTで比べると平成25年式では平均14.3万円安く、平成24年式では平均54.6万円高くなり、年によって向きが変わります。該当台数が一桁の年式が多く、グレードによる差として読むには足りません。それよりもミッションを正しく伝えることの方が、金額に効くと考えられます。

走行距離は最後まで効き続けます。いま挙げた平成24〜25年式のGT・6MTでも、60,000〜100,000kmと140,000km以上では62.5万円の開き。ミニバンのように多走行で下げ止まる動きは見られません。距離が伸びた分だけ順当に下がる車ですから、乗る機会が減っているなら、手放す判断は早いほど有利になります。

*

修復歴があるといくら下がるか

48台86で33%安い

オートオークションでは、骨格部分に修復歴のある車は評価点が「R」と記載され、一目で修復歴ありの車輌であることがわかるようになっています。今回のデータ254台のうち、48台が該当しました。修復歴のある車を1台ずつ、同じ年式・同じグレードで、走行距離の近い修復歴なしの車と突き合わせています。基準はあくまで修復歴車の側です。120,000km走った修復歴車なら、同じく120,000km前後の修復歴なしの車としか比べられないため、走行距離の許容幅はその車の走行距離に応じて取っています。

突き合わせる修復歴なしの車は、条件の合う中でもっとも評価点の高い個体を選んでいます。評価点の低い車を相手にすると、修復歴とは別の理由で安い車と比べることになり、修復歴そのものの影響が見えなくなるためです。

世代 照合できた台数 下落幅の分布
最小〜最大
下落幅
中央値
むしろ高かった
個体
GR86 9 743% 26% 安い 0台
86 33 -760% 33% 安い 2台

※GR86はそもそもの台数が少ないため、参考にならないことご容赦下さいませ。

同じ条件の車を並べると

走行距離の少ない組み合わせから順に載せています。修復歴なしの側は、同じ年式・同じグレード・近い走行距離という条件の中で、もっとも評価点の高い個体を選びました。

世代 年式 グレード 走行 評価 落札価格
GR86 修復歴なし 令和6 SZ 6MT 0.8万km 5 292万円
GR86 修復歴あり 令和7 SZ 6MT 0.3万km 修復有 219万円 △72.6万円25%
GR86 修復歴なし 令和6 SZ 6MT 0.8万km 5 292万円
GR86 修復歴あり 令和6 SZ 6MT 0.9万km 修復有 199万円 △93.0万円32%
86 修復歴なし 平成30 GTリミテッド ブラックパッケージ 6MT 5.5万km 4 243万円
86 修復歴あり 平成29 GTリミテッド ブラックパッケージ 6MT 3.5万km 修復有 177万円 △65.7万円27%
86 修復歴なし 平成24 GT AT 5万km 4.5 112万円
86 修復歴あり 平成24 GT AT 4.6万km 修復有 95.3万円 △17.1万円15%

86では中央値で33%下がります。33台を照合した結果です。修復歴なしの側が113万円前後で取引される世代なので、この率を実額に直すと39.5万円の開きになるようです。

ばらつきは大きく、同じ条件でも修復歴車の方が高く落ちる例もあります。骨格の一部を交換しただけの車と、大きく損傷した車が同じ「修復歴あり」で扱われるためです。実際の査定では、どこをどう直したかまで見られると考えておいた方がよいでしょう。

修復歴があるなら、価値が残っているうちに売る方が損失を抑えられます。年式が古くなるほど下落率は小さくなりますが、それは車そのものの値段が下がりきった結果にすぎません。率が縮むのを待つ間に、元の価格の方が先に落ちていくためです。

相場を知ったうえで査定に出す

86/GR86は世代によって相場の性格がまったく違います。ミッションの違いが年式やグレード以上に金額を動かすのが、この車のいちばんの特徴です。掲載しているのは、すべて中古車店どうしの取引で実際についた価格です。

この落札価格は、買取店にとっての仕入れ値です。提示された査定額がここから大きく離れているなら、その理由を聞く根拠になります。複数社に査定させれば、買取店ごとの販路の差がそのまま金額差となって表れるはずです。

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