エンジンオイル交換の際に入れ過ぎた時にエンジンへどのような影響が出るのか、その時の症状と故障について考えてみましょう。
許容範囲ってだいたいどれくらい?
まずオイルの量を調べるには、最低でもエンジン停止から10分程度経過しなければ、正しい確認はできません。正確には、冷機状態(数時間エンジンをかけていない常温状態)で確認します。
その時にオイルレベルゲージのLOW(下限)~FULL(上限)の間に油面があれば、適正な範囲の量と言えます。この上限と下限の幅はおおよそ1リットル~1.5リットルくらいです。もし上限のFULL(上限)の位置を1cmも超えていたら、入れ過ぎといえるでしょう。(1リットルくらいオーバー)
やはり故障につながるのか
エンジンオイル量が多すぎると、クランクシャフトがオイルパンの中で回転する際に抵抗が大きくなります。エネルギーロスが大きくなるため燃費にも悪い影響が出ます。
アイドリング等にも支障は出る?
クランクシャフトで、かき回された余分なオイルはミスト状になりクランクケースから吸気系へ戻されます。長い間放置すると、エアクリーナがベトベトになったりセンサー類も誤作動を起こすので、アイドリング不調の原因になります。
白煙が出てくるのは入れすぎたから?
エンジンオイルを入れ過ぎると、余分なオイルは、シリンダー壁から燃焼室に入り燃える場合もあります。そうするとマフラーから白煙が出ます。
白煙が出る原因は、バルブステムシールの不良によるオイル下がりや、ターボ車のタービン不良など他の原因の場合も考えられますので、まずはエンジンオイル量を確認して適正な量に戻しましょう。
入れすぎた時の抜き方は
上抜きの手順
- 吸い込みやすくするために、5分程暖気運転をして、エンジンオイルを温める。
- オイルレベルゲージの穴から専用のホースを入れて負圧でオイルを吸い出す。
下抜きの手順
- 上抜きと同様に5分程暖気運転をする。
- 車をジャッキアップする。
- オイルパンのドレンボルトを緩め、そこからオイルを抜く