ハイラックスは、トヨタのピックアップトラックです。1968年に登場し、日本では2004年にいったん販売を終えましたが、2017年9月に13年ぶりの復活を果たしました。荷台を持つ貨物車でありながら、乗用車に近い装備と乗り味を持たせているのが今の世代の特徴です。海外では働く車として長く使われており、国内の相場もその需要と地続きになっています。

このページでは、2026年8月にオートオークションで落札されたハイラックス、合計170台から基準に合うデータを抜粋し、世代とグレードごとに掲載しています。1か月あたりの出品が少ないため、12週分をまとめています。1997年からの6代目とそれ以前は今回の出品が合わせて14台、2026年に加わった2.8Lディーゼルの新型は1台と少なく、いずれも掲載していません。

売却時はもちろん、中古車購入時の参考にしていただければ幸いです。

ご覧いただく際の注意点

掲載価格はすべてオートオークションでの税込み落札価格です。買取店が提示する金額は、ここから陸送費・出品料・利益を差し引いた額、販売店の場合は落札価格に陸送費・出品料・利益を足した額になります。車種と価格帯によりますが、10〜30万円程度変わるのが一般的。落札相場を知っておくと、

提示額がどこまで落札金額に近いか

を判断する目安となります。

また基本的に相場は下がるものです。中には希少車や輸出時期の関係で、上がっていくものもありますが、基本的に古くなるにつれ、緩やかに下がっていきます。

※掲載データは2026年8月時点のものです。

年式から相場を探す

各年式でもっとも流通しているグレードの相場です。走行距離はその年式で最も多く出品されていたゾーンを中心に抜粋しています。

年式 世代 グレード 台数 中心となる
平均走行距離
平均落札価格 価格帯
最安〜最高
残価率
令和82026年 8代目 Z 4WD 2 00万km 463万円 452473万円 114%
令和62024年 8代目 Z 4WD 2 1.81.9万km 441万円 430452万円 108%
令和52023年 8代目 Z 4WD 4 2.73.7万km 415万円 408433万円 107%
令和42022年 8代目 Z 4WD 7 3.24.5万km 395万円 378411万円 102%
令和32021年 8代目 Z 4WD 3 44.9万km 403万円 393414万円 104%
令和22020年 8代目 Z 4WD 8 6.38万km 382万円 338406万円 100%
平成302018年 8代目 Z 4WD 4 6.37.8万km 331万円 317355万円 89%
令和62024年 8代目 Z GRスポーツ 4WD 7 22.9万km 475万円 444512万円 110%
令和52023年 8代目 Z GRスポーツ 4WD 5 2.73.7万km 457万円 446471万円 106%
令和42022年 8代目 Z GRスポーツ 4WD 9 3.95.2万km 448万円 432470万円 104%
令和22020年 8代目 Z ブラックラリーエディション 4WD 3 4.25.1万km 381万円 372386万円 94%
令和12019年 8代目 Z ブラックラリーエディション 4WD 4 4.86万km 393万円 383406万円 100%

表の読み方

年式ごとに、出品された走行距離の中央付近値を掲載しています。たとえば令和4年式のZであれば、出品14台の中央値は約40,000kmでした。

今の世代の国内仕様は2.4Lディーゼルのパートタイム4WDだけです。グレード名の後ろに付く「4WD」がすべての行に入っているのはそのためで、二輪駆動との違いを表しているわけではありません。

その年式当時の新車価格が1つに決まるため、残価率を載せています。Xは2023年9月の改良でカタログから消えており、ブラックラリーエディションは2020年8月までの特別仕様車です。

また車輌の走行距離における掲載基準は、その中央値から上下20%以内の車輌に限定。中央値が50,000kmであれば40,000〜60,000kmの範囲で掲載し、できるだけ走行距離条件を揃えるようにしています。調べた総数より台数が少ないのは、掲載基準を厳選しているためで、できるだけ標準的な走行距離帯を掲載し、照合しやすくさせています。

評価点はオートオークションの外装評価です。数字が大きいほど状態が良く、開催会場によって基準は変わりますが、5〜6点なら新車に近い、4.5点はかなり小さなキズ、4点はそのままお店に展示できるくらいのレベル、3.5点は少し外装の補修が必要な状態を指しています。「修復有」は骨格部分を修復した履歴がある車輌です。

8代目ハイラックス
※2017.9〜

164台272512万円

型式:GUN125。2.4Lのディーゼルターボを積むパートタイム4WDで、この世代の国内仕様はこの1本だけです。グレードはXとZの2本立てに、GRスポーツとブラックラリーエディションが加わります。

2020年8月・2021年10月・2023年9月に改良が入っていますが、いずれも年の途中のため、前期と後期には分けず年式順に並べています。

その年式当時の新車価格が1つに決まるため、残価率を載せています。

今回の集計では164台が該当し、走行距離の中央値は4.4万kmでした。金額は272万円から512万円、平均410万円という水準にあります。

※価格は全て税込表示です

Z 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和8
2026年
2 00万km  452473万円 463万円 114%
令和6
2024年
2 1.81.9万km  430452万円 441万円 108%
令和5
2023年
4 2.73.7万km  408433万円 415万円 107%
令和4
2022年
7 3.24.5万km  378411万円 395万円 102%
令和3
2021年
3 44.9万km  393414万円 403万円 104%
令和2
2020年
8 6.38万km  338406万円 382万円 100%
令和1
2019年
1 8.28.2万km  359359万円 359万円 96%
平成30
2018年
4 6.37.8万km  317355万円 331万円 89%

Z GRスポーツ 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和6
2024年
7 22.9万km  444512万円 475万円 110%
令和5
2023年
5 2.73.7万km  446471万円 457万円 106%
令和4
2022年
9 3.95.2万km  432470万円 448万円 104%
令和3
2021年
1 6.86.8万km  424424万円 424万円 98%

Z ブラックラリーエディション 4WD

年式 台数 実際に出品された
平均走行距離
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格 残価率
令和2
2020年
3 4.25.1万km  372386万円 381万円 94%
令和1
2019年
4 4.86万km  383406万円 393万円 100%

その他のグレード

グレード 台数 走行距離
最小〜最大
価格の分布
最安〜最高
平均落札価格
X 4WD 7 3.513.1万km  306356万円 326万円

実際の落札実例

年式 グレード 走行 評価 落札価格
最高値 令和6 Z GRスポーツ 4WD 2.3万km ブラック 5.0 512万円
上位 令和5 Z GRスポーツ 4WD 5.6万km ホワイト 4.5 446万円
中央 令和6 Z 4WD 1万km ブラック 4.5 410万円
下位 令和1 Z ブラックラリーエディション 4WD 3.8万km ブルー 4 384万円
最安値 平成30 Z 4WD 16.6万km ブラック 3.5 272万円

相場の寸評

走行距離は効きますが、下がり方はゆるやかです。20,000km未満が23台で445万円、20,000〜50,000kmが74台で421万円、50,000〜80,000kmが43台で396万円、80,000〜120,000kmが19台で384万円、120,000km以上が5台で310万円。20,000km未満と120,000km以上の差は135万円、率にすると30%でした。120,000km以上まで走った個体でも平均310万円が付いています。荷台を使う車なので距離が伸びるのは当たり前で、買い手の側もそこを強くは見ていないということでしょう。

年式のほうがはっきり効きます。走行距離を50,000km未満に揃えて並べると、令和6年式が21台で461万円、令和5年式が26台で439万円、令和4年式が21台で429万円、令和3年式が12台で397万円、令和2年式が6台で394万円、令和1年式が4台で388万円、平成30年式が5台で343万円。令和6年式と平成30年式では118万円の開きがありました。距離を揃えても年式順に並ぶので、売る時期を考えるならこちらが先です。

グレードでは、GRスポーツの上乗せが大きく出ています。年式を揃えて比べると、令和6年式ではGRスポーツが16台で473万円、Zが6台で428万円、令和5年式ではGRスポーツが20台で457万円、Zが17台で407万円、令和4年式ではGRスポーツが22台で441万円、Zが14台で392万円。比べられた3通りすべてでGRスポーツが上回り、差は44.8万円から49.8万円にのぼりました。新車価格の差は令和4年式で43.0万円ですから、そのぶんがほぼそのまま中古でも残っている計算になります。ただし令和6年式のZは6台と手薄で、この年の差は幅を持ってご覧ください。

走行距離を揃えても向きは変わりません。30,000km未満ではGRスポーツが24台で469万円、Zが21台で415万円、30,000〜60,000kmではGRスポーツが25台で451万円、Zが31台で395万円、60,000〜100,000kmではGRスポーツが9台で431万円、Zが25台で374万円。3通りのうちGRスポーツが上回ったのは3通りでした。専用の内外装とサスペンションが付くだけの違いに見えて、売るときの金額としては小さくない差になります。

この車でいちばん目を引くのは残価率です。Zは令和8年式が114%、令和6年式が108%、令和5年式が107%、令和4年式が102%、令和3年式が104%、令和2年式が100%、令和1年式が96%、平成30年式が89%。GRスポーツは令和6年式が110%、令和5年式が106%、令和4年式が104%、令和3年式が98%でした。12通りのうち8通りで新車価格を上回っています。減価償却の感覚からすると妙に見えますが、納期の長さと海外からの引き合いが重なると、この形になります。ただし今回の落札台数は令和8年式が2台、令和6年式が2台、令和5年式が4台、令和3年式が3台、令和1年式が1台、平成30年式が4台と少なく、明言はできません。傾向としてご覧ください。

ブラックラリーエディションは、いまの相場では素のZと変わりません。17台の平均が386万円で、同じ令和1年式から令和2年式のZと並べても差はわずかです。新車では403.5万円と同じ年式のZより20.9万円高く、残価率も令和2年式が94%、令和1年式が100%にとどまります。特別仕様車の上乗せが中古で戻ってこない例です。

いちばん下のXは7台と少なく、平均326万円でした。Zとの差は64.4万円あります。今回は落札台数が少ないので明言はできませんが、走行距離の中央値が5.0万kmとZの4.2万kmに近いので、距離ではなくグレードの差と見てよさそうです。2023年9月の改良でXは姿を消しており、今後は出品そのものが減っていきます。

外装の評価点も金額に出ています。評価点4.5点以上の96台が429万円、4点の53台が392万円、3.5点以下の15台が359万円。走行距離を50,000km未満に揃えても、4.5点以上が69台で436万円、4点が25台で407万円と並び方は同じでした。荷台に傷が入りやすい車ですから、程度の良い個体はそれだけで上の値が付きます。

今回の170台のうち6台が修復歴ありで、割合にすると4%でした。この世代の164台は272万円から512万円まで開いています。距離を理由に大きく引かれたなら、輸出の販路を持たないお店に出している可能性を疑ってよいでしょう。年式と程度がそのまま順番に並ぶ相場なので、査定額がこの幅のどこに入るかは事前に見当がつきます。

*

修復歴があるといくら下がるか

6台8代目で11%安い

オートオークションでは、骨格部分に修復歴のある車は評価点が「R」と記載され、一目で修復歴ありの車輌であることがわかるようになっています。今回のデータ170台のうち、6台が該当しました。修復歴のある車を1台ずつ、同じ年式・同じグレードで、走行距離の近い修復歴なしの車と突き合わせています。基準はあくまで修復歴車の側です。120,000km走った修復歴車なら、同じく120,000km前後の修復歴なしの車としか比べられないため、走行距離の許容幅はその車の走行距離に応じて取っています。

突き合わせる修復歴なしの車は、条件の合う中でもっとも評価点の高い個体を選んでいます。評価点の低い車を相手にすると、修復歴とは別の理由で安い車と比べることになり、修復歴そのものの影響が見えなくなるためです。

世代 照合できた台数 下落幅の分布
最小〜最大
下落幅
中央値
むしろ高かった
個体
8代目 6 819% 11% 安い 0台

※8代目はそもそもの台数が少ないため、参考にならないことご容赦下さいませ。

同じ条件の車を並べると

走行距離の少ない組み合わせから順に載せています。修復歴なしの側は、同じ年式・同じグレード・近い走行距離という条件の中で、もっとも評価点の高い個体を選びました。

世代 年式 グレード 走行 評価 落札価格
8代目 修復歴なし 令和4 Z 4WD 2.6万km 5 410万円
8代目 修復歴あり 令和4 Z 4WD 2万km 修復有 331万円 △79.3万円19%
8代目 修復歴なし 令和3 Z 4WD 2.9万km 5 419万円
8代目 修復歴あり 令和3 Z 4WD 3.4万km 修復有 363万円 △55.5万円13%

8代目では中央値で11%下がります。6台を照合した結果です。修復歴なしの側が399万円前後で取引される世代なので、この率を実額に直すと46.6万円の開きになるようです。

ばらつきは大きく、同じ条件でも修復歴車の方が高く落ちる例もあります。骨格の一部を交換しただけの車と、大きく損傷した車が同じ「修復歴あり」で扱われるためです。実際の査定では、どこをどう直したかまで見られると考えておいた方がよいでしょう。

修復歴があるなら、価値が残っているうちに売る方が損失を抑えられます。年式が古くなるほど下落率は小さくなりますが、それは車そのものの値段が下がりきった結果にすぎません。率が縮むのを待つ間に、元の価格の方が先に落ちていくためです。

相場を知ったうえで査定に出す

ハイラックスは世代が1つしかありませんが、年式と走行距離で相場ははっきり分かれます。同じZでもGRスポーツかどうかで金額が変わり、新しい年式は新車価格を上回る水準で落ちています。掲載しているのは、すべて中古車店どうしの取引で実際についた価格です。

この落札価格は、買取店にとっての仕入れ値です。提示された査定額がここから大きく離れているなら、その理由を聞く根拠になります。複数社に査定させれば、買取店ごとの販路の差がそのまま金額差となって表れるはずです。

*