オデッセイを買った人は、全員が何らかの値引きを引き出していました。本体からの引きは10〜15万円、オプションからも5〜15万円。総額では30万円前後というのが真ん中の姿です。
いまのオデッセイは、ハイブリッドだけになりました。ホンダの上級ミニバンとして初めて2モーターのハイブリッドを積み、リチウムイオンバッテリーを1列目シートの床下に収めることで室内の広さを保っています。
直近の一部改良は2025年11月。2列目の大型ロールサンシェードが全グレード標準になり、最上級のブラックエディションには日本初投入となるボディカラーが加わりました。
ラインアップは、e:HEVアブソルート、e:HEVアブソルート・EX、e:HEVアブソルート・EXブラックエディションの3本。駆動は全車前輪です。
ボディは全長4,860×全幅1,820×全高1,695mm。WLTCモード燃費は19.6〜19.9km/Lで、車両重量は1,920〜1,950kgです。
安全装備はHonda SENSINGに近距離衝突軽減ブレーキとオートハイビーム、急アクセル抑制機能が加わりました。フロントカメラの広角化で、交差車両や右折時の対向車、横断自転車まで検知できるようになっています。
おすすめグレード
オデッセイのグレードは3つだけ。509万円から545万円まで、幅は37万円ほどしかありません。上級ミニバンとしては刻みが細かい部類です。
3年落ちの落札実績は最上級のブラックエディションで1件拾えました。数字は約96%と、かなり高い水準です。
| 評価 | グレード名 | 特徴 | 新車価格 | 3年後予想残価率 |
|---|---|---|---|---|
| ◯ | e:HEVアブソルート | オデッセイの入口。2列目の4ウェイパワーシートもシートヒーターも全車標準 燃費19.9km/Lは3通りで最良で、509万円と最も安い |
508.64万円 | 実績なし |
| ◯ | e:HEVアブソルート・EX | 装備を厚くした中間で、上乗せは約20万円 車両重量は30kg増え、燃費も0.3km/L落ちる |
528.66万円 | 実績なし |
| ◎ | e:HEVアブソルート・EX ブラックエディション | 内外装をブラックで締めた最上級。18インチアルミもブラック仕上げ 値引きの報告数も最多で、3年落ちの値持ちは約96% |
545.05万円 | ★★★★★ (約96%) |
※ブラックエディションの残価率は報告1件から。他の2グレードは3年落ちの落札実績が足りず数値を出していない
本命はe:HEVアブソルート・EXブラックエディションです。
約96%という値持ちは、3年乗ってもほとんど目減りしないことを意味します。報告1件からの数字なので断定はできませんが、値引きの報告でもこのグレードが最も多く集まっていました。新車で選ぶ人が多く、中古で探す人も多いという構図が読み取れます。
いちばん下のアブソルートとの差は約36万円。ブラッククロームメッキのフロントグリル、ブラックスモークレンズのリアコンビランプ、マットベルリナブラックの18インチアルミホイール、ブラックのルーフとピラーライニング。内外装を通してブラックで統一されています。
3グレードの幅が37万円しかない点も、この判断を後押しします。値引きで本体から10〜15万円が動く車ですから、下のグレードで妥協するより上を交渉したほうが着地は近くなります。
装備の面でも、下位で我慢を強いられる場面は多くありません。2列目の4ウェイパワーシートも、オットマンとリクライニングの電動操作も、シートヒーターも折りたたみ式のセンターテーブルも、全タイプに標準で付きます。
つまり36万円で買えるのは、見た目の統一感です。そこに価値を感じないなら、燃費19.9km/Lで最も安いアブソルートを選んでまったく問題ありません。
2025年11月の改良で2列目の大型ロールサンシェードが全グレード標準になった点も押さえておきましょう。後席に人を乗せる機会が多い車ですから、日差しへの対策があるかどうかは実際の使い勝手を左右します。
迷ったら、値持ちまで含めて選ぶならブラックエディション、燃費と価格を取るならアブソルートがおすすめです。
気になる競合車種
まずトヨタのアルファードです。上級ミニバンとして市場を押さえている相手で、オデッセイの商談で名前を出せば担当者はすぐに意図を汲みます。
全高を抑えた低重心のミニバンという性格はオデッセイだけのものですが、価格帯では真正面からぶつかります。「箱型の高さは要らない」と伝えつつ、条件では比べていると示すのが効く形でしょう。
もう1台が日産のエルグランドです。こちらも上級ミニバンとして長く売られてきた相手で、選ぶ動機が重なります。両方を見てきたと伝えれば、まだ決めきれていない空気が自然に作れるでしょう。
ここで室内寸法や燃費の数字を並べるのは避けてください。それぞれの得意分野で反論の材料を渡すことになります。名前を出す。伝えるのは、そこまでで足ります。
オデッセイの値引き交渉で使えるコツ
値引き額の大小だけを追いかけても、あまり実になりません。見るべきは、その引きがどこから出たのかという一点です。車両本体を削ったのか、ディーラーオプションを値引いたのか、下取り査定を上乗せして帳尻を合わせたのか。出どころが違えば、次に押せる場所も変わります。
オデッセイで心強いのは、報告のなかにゼロ回答が1件も無いことです。本体から10〜15万円、オプションからも5〜15万円。どちらも動く車ですから、両方を詰める価値があります。
値引き率にすると平均3.3%で、最も引けた例では7.8%。500万円台の車としては渋めですが、必ず返事は返ってきます。
ホンダの正規店は地域によって別会社が並び立っていることがあります。その場合は同じオデッセイどうしで条件を比べられるので、商談に入る前に自分のエリアがどうなっているかを調べておきましょう。
競合見積りは 見せず・匂わせる
アルファードとエルグランドの見積書は、オデッセイの商談に入る前に手元へ揃えておきましょう。ただし、その紙をテーブルに広げるのは避けたほうが賢明です。
金額を先に見せてしまうと、営業マンはその数字をほんの少し上回るところに着地点を置き、そこで止まります。数字には触れず、「他でも見積もりをお願いしていて、まだ決めきれていない」くらいの温度で止めておく。
着地点が読めない相手に対しては、担当者も手探りで条件を積むしかありません。
オデッセイは販売台数でアルファードに大きく水をあけられています。1台の商談の重みが違うぶん、逃したくない客だと思わせられれば条件は動きます。
時期を狙って待つのは、もう古い
決算期まで待てば値引きは伸びる——長く語られてきた王道ですが、いまのオデッセイでは分が悪くなっています。2025年11月に装備を足したばかりで、話題が新しいうちは台数欲しさの焦りが生まれにくいためです。
待つ判断には代償もあります。決断を1か月遅らせれば、納車もそのぶん後ろへずれる。ここが今乗っている車の車検満了と噛み合わなくなると厄介です。
もう一度車検を通すか、代車で凌ぐかの二択に追い込まれ、値引きで削った以上の出費がそこで出ていく。数万円を待って10万円近い車検費用を払っていては本末転倒でしょう。
狙うなら、決算までの数か月ではなく数週間の単位。改良の話題がひと段落した頃合いを見計らって、一気に詰める。この程度の待ち方が、ちょうどいいと思います。
営業マンが動くポイント
担当者が動きやすいのは、まず月末です。販売台数の締めが迫っていれば、1件の商談の重みが普段とはまるで違ってくる。月の後半に話を詰める段取りにしておくだけで、引き出せる条件は動きます。
週末なのに店内が空いている日も見逃せません。商談テーブルが自分たちだけなら、担当者は時間も気持ちもこちらに集中させられますし、上と掛け合う余裕も生まれる。来店客であふれた日は、どれだけ粘っても「では次回に」で流されて終わりです。
そして聞き方。「いくら引けますか」と迫るのは、実はいちばん通りにくい形です。
「この条件なら今日決めます」
こう言い換えるだけで、担当者にとっては社内で通しやすい話に変わります。
オデッセイで使えるのが、3グレードの幅の狭さを材料にする手です。上と下の差は約36万円しかありません。「下のグレードの見積もりでこの金額なら、ブラックエディションで同じところまで来ませんか」という持ちかけ方は、上位を売りたい担当者にとって最も動きやすい条件になります。
基本姿勢は、買う意思が固いことと、他社も本気で比べていることをセットで伝えること。「条件が合えば今日サインする」と「ただアルファードとエルグランドの見積もりも取っている」を必ず同時に出します。片方だけだと、決め打ちと見抜かれて足元を見られるか、冷やかしと判断されるかのどちらかに転びます。
決めたい。でも条件次第——この温度感を最後まで崩さないことが、担当者にもう一歩踏み込ませる条件になります。
値引きを迫りすぎると嫌われる!?
近年の需要の多さと納期遅れにより、値段を引かなくても売れるという風潮が強まっている中、
- もっと引いてくれ!
- あと3万なんとかならんか!
- ガソリンも満タンにしろ!!
と、あれこれ迫るのも、少し嫌がられそうで悩んでいませんか?
新車を購入してからが本当のお付き合い。無料点検やリコールなど、同じディーラーへ足を運ぶ機会は増えるのに、最初から値引きを迫りすぎて嫌われるのも困ったもの。
でも安く買いたい。
下取り予定のお車があるなら、お車の値引きを「あと1万円!」としつこく迫るより、下取り車を10万円高く売った方が、精神的にもラクなのではないでしょうか。